■ 創作論 ■

■直感的に分かるということ

『分かり易い』とは

前項でお話した通り、ゲームを設計する上で、分かり易さを重視することが非常に大切です。
せっかく凝ったゲームを作ったとしても、分かり辛いせいで遊ばれなくなってしまうのは悲しいものです。
では、分かり易い設計とは具体的にどういうものでしょうか?
今回はこの『分かり易い』設計について更に追求してみたいと思います。

操作方法はその場その時に

SRCシナリオでもたまに見かけますが、ゲームの操作方法を最初の段階で全部まとめて解説していることがあります。
覚える要素が少ないのであれば、それでかまわないと思いますが、いきなり全部最初に説明されても覚えきれないものです。
そこで、僕が取っているやり方は操作方法はゲームの画面に書き込んでしまうことです。
SRC戦略カードゲームだけでなく、僕の作る独自システム系のゲームは大抵ゲーム画面内に操作方法を書いています。
これなら例え操作方法を忘れてしまっても、ヘルプや説明テキストを開く必要なく、操作方法を知ることできます。

直感的に理解できる設計

最終的な理想を言ってしまえば、操作の説明がいらなくなるくらいに直感的にプレイできることです。
もちろんこれは理想であって、単純なゲーム内容でなければ難しいことですが。
まずは以下の画像をご覧ください。


(アイコン提供:FJ3さん、それも私ださん)

これはSRC戦略カードゲームのユニット出撃の画面です。
どうでしょうか?
この画面を見ていただくだけで、なんとなくどういう操作をすればいいか理解できないでしょうか?
もちろん実際に操作してみないと分からないことは多いと思いますが、やってみると見た目通りに動いてくれると思います。
まず画面下のユニット一覧からユニットをクリックすると、マウスカーソルにそのユニット画像が追尾するようになります。
これで、そのユニットが選択されたことを理解できます。
そして、その状態で画面中央の青色の枠内をクリックすると、そこに先ほど選択したユニットが配置されます。
単純な構造ですが、これだけでもしっかり選択して配置できるということがすぐに理解できると思います。
更にここではユニットにマウスカーソルを合わせると、画面右のユニットステータス欄にステータスが表示されます。
これによりこのゲームのキモである、初期配置による戦略を十分に練ることができます。

テキストだけでなく画像による理解を

テキストだけで説明しようとすると分かり辛かったり、変に長文になってしまうことがあります。
今回、初めて創作論で画像を使用しましたが、これをテキストだけで説明したら上手く伝わらなかったと思います。
ゲームを設計する上でもテキストだけに頼るのではなく、画像を盛り込むことで分かり易くなることが多いです。
画像と違って文字情報はどうしても理解するのにワンテンポ遅れが出るものです。
別のシナリオの話になりますが、『コスピ』ではSPカードと呼ばれる特殊効果を持ったアイテムがあります。
これはSRCではお馴染みのスペシャルパワーというもので、 このSPカードのデザインにスペシャルパワー使用時のアニメ画像を取り入れています。
コスピをプレイされてる方は、試しにメニューの設定からSPカード表示を『文字のみ』にして見てください。
これだけでSPカードを選択する時に非常に分かり辛くなります。
画像とテキストの理解力の違いがどれだけあるかがとてもよく分かる一例です。

まとめ

最近流行りのスマートフォンのゲーム。
レビューの不満点を見ると大抵こんなことが書いてあります。
『操作し辛い』
スマホゲーム自体、まだまだ発展途上な面もあると思われますが、大抵不満点を見るとこのようなことが書かれています。
今回のテーマとは微妙に違いますが、ゲームの面白さ以前に遊びやすいかどうかという点は非常に大切ということです。
如何にプレイヤーの立場に立って遊びやすい設計にするか、ますます重要になっていくと思われます。


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