■ 創作論 ■

■妥協ラインについて(リクエスト者:Tadauoquiさん)

久々にリクエスト創作論

SRCシナリオ作者のTadauoquiさんよりリクエストいただきました。
番外コラムで書いた『未完で投げ出さない、目標管理のすすめ』のあとにリクエスト募集したので、それに関連してなにか書ければいいなと思っております。
Tadauoquiさんは自身のSRCシナリオで拡大戦闘アニメも自作しておるようで、その辺りをきっちり作ろうとすると膨大な時間がかかってしまい、それがネックになっておられるようです。
僕はわりと妥協しようと思えばいくらでも妥協できてしまう方なので、あまり大したアドバイスにはならない思いますが、僕なりに書いてみます。

作業量を見積もる

例えばSRCで使用するカットインを1枚描くのに10時間かかるとします。
そのカットインを100人分用意する必要があります。
単純計算、カットインを全て用意するのに1000時間かかります。
誰しも自分の時間を全て趣味に費やせるわけではないですし、最初の方はカットイン描くのが楽しくても進むにつれて勢いが衰えて、更に時間がかかってしまうという事もあるでしょう。
これは極端な例ですが、自分がその作業を完成させるのにどれだけの時間がかかるのかを知ることは大切です。
この例だと100人全員のカットインを描くのは無謀だと思えます。
そこで妥協する必要が出て来るわけです。
100人のうち、メインになるキャラクター数人だけのカットインを描く。あるいはカットイン自体を廃止する、等。
全部自分できっちり描きたいという気持ちもあると思いますが、完成せずに企画自体が凍結してしまったら悲しいことです。
自分がどれだけのことができるのか、今一度見直してみるのも良いのではないでしょうか。

完璧を求めすぎない

趣味の創作なんだし、締め切りなんか決めないで自分が納得するまで作り込めばいいというのも一つの考え方だと思います。
ただ、時間はいくらでもかけていいとは言っても、僕らに無限の時間があるわけではありません。
一つのことに固執し過ぎて、そればかりに囚われてしまっては勿体ないこともあります。
完璧なものを作ろうとしたらキリがないですし、その時に自分がやれることをやったのであれば、それで完成としてしまって良いのではないでしょうか。
作品を作る過程で、納得できいない部分や失敗したなと思う部分は出て来ると思います。
そこはいっそ開き直って、その反省点は次回作に活かそうと気持ちを切り替えてしまうのです。

まとめ

僕は逆に作ったものをすぐそのまま公開するんじゃなくて、もっと見直して修正を重ねていった方がいいよと言われたりするくらいなので、妥協できなくて困るという気持ちがいまいちわかってないかもしれません。
ただ、やはり作品は誰かに見てもらってなんぼのものです。
せっかく頑張って作ったのに完璧を求めるあまり、完成せずにお蔵入りしてしまうのは悲しいことです。
無理な作業量ではないかというのを見直すことと、完璧なものを作ろうとし過ぎないこと。
この辺りに気を付けて地道に制作していけば、ゴールは見えて来るはずです。
リクエスト者さんの期待する回答ができたかはわかりませんが、僕なりに書けることを書いてみました。
これも一つの妥協ですね。


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