■ 創作論 ■

■仕上げ作業。最強の推敲法とは?

作品の完成。それから……

多大な時間と労力を割いた末に作品がようやく完成しました。
喜びのあまり、早く公開してみんなに見てもらいたいと思うかもしれません。
しかし、そこで先を急いではいけません。
完成したばかりの作品にはそこになにかしらの抜けやうっかりミスなどが潜んでいるものです。
完成してから公開するまでの間の見直しによって、完成度が一気に高まるということもあります。
今回は完成したあとの仕上げ作業についてお話してみようと思います。

バグと信用

当然ながらゲームにバグはあってはいけません。
ゲームをプレイする側からしても、少なくない時間を割くわけですから、バグによっておかしな動作をしたり、最悪そこで進行が止まってしまったりしたら興ざめというものです。
一度、『この作者のゲームはバグが多い』というレッテルを張られてしまうと、二度と作品をプレイしてもらえなくなることもありえます。
大きなバグに関わらず、細かな演出のミス、誤字脱字なども完成度を下げる要因になります。
細かいところまできっちり仕上げ、動作も問題なく。
そこまで作品を磨き上げることで、『この作者のゲームはしっかりしてる』と評され、信頼されることで、次回作もプレイしてみようという気持ちにさせるものです。

徹底的にテストプレイ

第一に、バグや細かいミスを潰すためにはテストプレイを徹底することです。
自由度の高いゲームであれば、さまざまなパターンで一通りプレイして、やれる範囲の行動はすべて実際に動かして確認します。
その過程でバグやミスを見つけて、そこで修正作業を行うことでしょう。
その際に注意すべき点は、修正作業を行った際に必ず実働させて正常に動作することを確認することです。
これを怠ると、修正したはずが直ってなかったり、修正したカ所が別のカ所に影響を及ぼして別のバグを引き起こすことも十分にありえます。
ちょっと修正しただけだから実働させる必要はないだろう、と確認を怠ると思わぬ落とし穴にハマることもあるのです。

最強の推敲法――人にプレイしてもらう

ゲームの作者は誰よりもそのゲームの内容に詳しいものです。
そのため、テストプレイする際も自然に最善の行動を取り、効率の良いプレイをしてしまい勝ちです。
作者一人でテストプレイをするにも限界があるのです。
そこで最強の推敲法をご紹介します。
それはずばり、人にプレイしてもらうことです。
何の予備知識もない人にプレイしてもらうことで、作者自身では気づかなかったバグや細かなミス、誤字脱字に気付いてもらえることが多々あります。
実際に僕も自分のSRCシナリオ『コスピ』ではテストプレイヤーを一般募集して、公開する前にプレイしてもらっており、この段階で非常に多くのミスなどを修正することができています。
人にテストプレイをお願いするのはなかなか難しいかもしれません。
しかし、これをやってもらえることで完成度を上げらえることは間違いないです。
幸いにもテストプレイをしてもらえることができて、貴重なご指摘をいただけた時にはしっかりとお礼することが大切です。
テストプレイにしても少なくない時間を割いてくださっているわけですから。

まとめ

ゲームの発売前に一般からテストプレイヤーを募ったりということはプロの企業でもやられています。
プロにとってバグが発生することで信用を失ってしまうのは大問題です。
アマチュアであればそこまで信用にこだわる必要はないかもしれませんが、せっかく自分の作ったゲームで遊んでもらうのですから、バグやミスがなく最後まで気持ちよく楽しんでもらいたいものです。


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