■ 創作論 ■

■ゲームの駆け引きについて。戦略とは?

ゲームはゲームであるべき

『ゲーム』を構成する要素として、映像、音楽、物語など様々ありますが、僕は『ゲーム』において一番重視すべき要素はゲーム性だと思っています。
映像が見たければ映画やアニメを見たらいいし、音楽ならCDを聴けばいいし、物語が見たいなら小説でも漫画でもかまわないわけです。
『ゲーム』の最も特徴的な要素は自分で操作をして、その結果を反映させることができるゲーム性にあります。
もちろん、映像や物語が優れたゲームも多数ありますし、そういった方向性でゲームを作るのも1つの手だとは思います。
ただ、僕はやはりゲームはゲーム性が主体であるべきと考えているので、まずはゲーム性を中心に据えた上で、そこに映像や物語を付加していく形で作っていくのが理想だと思っています。

『パズドラ』の成功から見るゲーム性の重要性

スマホゲームとしては異例のヒットを記録している『パズドラ』を例に見ていきましょう。
それまで、ケータイゲームやスマホゲームはカードを集めて戦闘はボタンを押すだけで結果が表示されるだけのゲーム性の薄いものが主流でした。
これはこれで誰でも簡単に手軽にできるという利点はあるのですが、やはり味気無さは感じます。
パズドラはそんな流れを変えて初めからゲーム性を重視して作られました。
その結果、全世界2000万DLを達成するなど、爆発的なヒットを生み出しました。
ヒットの要因は他にも様々あると思いますが、本来ゲームで重視すべきはずのゲーム性が評価されたのは喜ばしいことです。
逆にゲーム性を蔑ろにした結果は旧スクウェアなどを見てもらえたらわかるのではないかと思います。

ゲーム性とは

その答えの1つは、ゲーム性=自由度です。
プレイヤーが好きなことが出来て、その結果がきちんと反映されること。
ただ、自由度が高いだけではプレイヤーはなにをしたらいいのかわかりません。
そこでルール付けをしてやる必要があるわけですが、ここでどのようなルールを設定するかが作者の腕の見せ所です。
プレイヤーに選択の自由を与えつつ、きちんと破綻しないようなルールを設定して、その上で面白いor気持ちの良い反応を返してやらなければなりません。
これはなかなか大変な作業ですが、ゲームの軸となる部分ですのでしっかり練り込む必要があります。

SRC戦略カードゲームの戦略とは?

作例の話に移りましょう。
こちらのSRCシナリオは先に話題に出した『パズドラ』とやや似たようなゲーム性を持っています。
1・手持ちの戦力を集めること
2・敵に合わせた戦力を出撃させること

SRC戦略カードゲームでは、戦闘を繰り返すことでユニットを獲得できます。
このユニットは職業の名前が付けられており、それぞれの能力は非常に特徴的です。
出撃画面では相手チームのユニットの能力を見ることができるため、その能力に対抗できるように自軍を出撃させることができます。
攻撃特化の編成で一気に押し切るか、一旦敵を移動させてそこから叩くか、などいろいろ想像を膨らませることができるわけです。
ここがSRC戦略カードゲームのキモになる戦略の部分です。
どの相手に対しても『この編成が最強』のような状態になるのを防ぐようにユニットの個性付けを大切にしました。

まとめ

ゲームに必要なのは圧倒的に面白いゲーム性です。
ゲームなのですから、ゲームにしか体験できないことを重視すべきです。
かく言う僕もゲーム性の全くないSRCシナリオを作ることがありますが、それはあくまでそれを理解した上で作っているものです。
本命の『コスピ』ではしっかりゲーム性を軸にして作っています。
面白いゲームのルールを設定するのはなかなか難しい作業ですが、ゲームのキモになる部分ですので大切にしていきたいものです。

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