■ 創作論 ■

■プレイヤーにどういう気持ちになって欲しいか考える

受け手の感情を揺さぶる

これまでストーリーの組み立て方などをお話してきましたが、ここでは視点を変えて受け手の立場に立って考えていきたいと思います。
結論から言いますと、良い物語は受け手の心を強く動かします。
悲しいお話に涙したり、楽しいできごとに笑ったり、熱い場面に興奮したりとなにかしらの感情を引き出します。
逆に言えば、受け手の感情を全く動かさないようなお話はダメです。
つまり、受け手にどのような感情を抱いて欲しいのか、最初に設定してしまい、それに向かってストーリーを考えていくという方法はとても有効だと考えています。

達成すべき『目標』を設定する

具体例として、これまで僕が作って来たシナリオについてお話します。
僕が学園コンペシナリオに出品した4作品※1はどれも“感情を動かす明確な目的”を設定して作っています。
具体的に見ていきましょう。

・7th day
テーマは『束縛からの解放』です。
仲間が毎日理不尽に死んでいく緊迫感。
そして、その状況から見事に逆転するカタルシス。
悲しみを残しつつも、最後には困難をクリアして気持ちよくなって欲しいという目的で作りました。

・テメェら全員死刑!!
『気持ちのいいアクション&笑い』
一見てんでバラバラな3人のお話が微妙に絡み合いながら、進行していきます。
無茶な場面、状況を作り出して、とにかく気持ちのいいアクション&笑いで繋いでいこうと考えて作りました。

・最果ての楽園にて
目標は『感動の涙を誘う』ことです。
とにかく最後に泣いてもらうことを目的にストーリーを考えました。

・激突!!クルセイド学園騎士団VS姫士組ネオユニバース
テーマは『熱い展開に興奮』です。
少年漫画的な熱い展開を目指して作りましたが、こちらはイマイチ不評だったようです。
こちらの不評の理由は改めて追及していきたい思ってます。

※1 学園コンペ4作品=1話完結の短編シナリオで、いずれもストーリー作りの練習のために作られました

まとめ

ストーリー作りに限ったことではありませんが、目標を明確にすることは大切です。
ストーリーの目的はプレイヤーの感情を動かすことです。
このお話は受け手にどういう気持ちになって欲しいのか?
どういう感情を引き出したいのか?
受け手の視点に立ってみて、そこからストーリーを組み立ててみるのも1つの手段だと思います。

ストーリーの創作論についてはここまでです。
次項から僕の得意分野のゲームシステムについてお話していきたいと思います。

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