■ 創作論 ■

■アイディアを見直すポイント。その作品のウリはなんなのか?

実現可能かどうか

当然ながら、実現不可能なアイディアを形にすることはできません。
例えば、SRCで作品を作るのであれば、SRCの仕様を超えたことはできないわけですので、その場合は他に代用できるアイディアがないか、練り直す必要があります。
それから、そのアイディアを実際に自分自身のスキルで作ることができるか、という問題も起こります。
技術的な面で、実際に作ってみないと分からないということもあると思いますが、その場合、SRCであればテストシナリオを作ってみることをオススメします。
僕も実際、システムの根本部分が実現可能かどうかという辺りは、テストシナリオを作って試すことが多いです。
無事に実現できればそれを採用、実現不可能であれば、他のアイディアを探すしかありません。

「これだ!」と胸を張って言えるウリを用意しよう

娯楽が溢れかえっている昨今、自分の作品を見てもらうにはまずなにより「これだ!」と言えるウリを用意することが肝心と考えます。
全体的になんとなく完成度が高い、という作品でもかまわないと思いますが、やはりウリと呼べる要素を一つ持つことは作品にとっての強みになるでしょう。
製作の側としても、このウリの要素を軸に作っていくことになるわけですから、作品全体のブレをなくすという作用も期待できます。

競争社会を勝ち抜くには、そもそも競争しないこと

僕がSRCでそこそこの評価をいただいているのは、一つはSRCにしては珍しいものを作ってるから、という理由があると思います。
SRCは本来、シミュレーションRPGを製作するためのツールですが、それを無視して落ち物パズルやらガンシューティングやらを作ってるわけです。
(実際の所、SRCにしては珍しいというだけで、斬新なアイディアを用いているかというとそんなことはないのですが)
誰もやったことをやるというのは勇気がいるところでもありますが、その分、上手く実現できれば注目度も上がることと思います。

如何にオリジナリティを表現するか

似たようなもの、同じようなものがあるとそれだけでその“モノ”の価値は減ってしまいます。
逆に他に代用が利かない、その“モノ”だけでしか満たせない要素があるとするならば、それは相当の価値のある“モノ”です。
作品を作っていく上で、図らずともなにかの作品に似てしまうことがあると思います。
その場合、如何にしてその作品と差別化を図り、オリジナリティを表現するか考えなくてはなりません。
同じようなものを大量生産することは虚しい作業になりかねませんから。

考え過ぎて潰れるくらいなら

いろいろ書いて来ましたが、はっきり言って無理難題の理想論ばかりだと思います。
誰もやったことのないものを作るなんていうのは簡単なことじゃありません。
どうしても良いアイディアが思い付かないのであれば、今あるアイディアで作り始めてしまうのも手です。
かくいう僕自身、現在製作中のSRCシナリオ『コスピ(仮)』はアイディアを練る段階でなかなか気に入ったものが浮かばずに苦労しました。
3年以上考えて、未だに納得行かない部分もあるのですが、さすがにこれ以上考えていてもしょうがないので製作をスタートさせています。
理想ばかり追いかけて、肝心の作品作りが全くできないとあっては本末転倒でもありますから。
失敗から学ぶという意味でも、ほどほど考えたら実行に移すべきと思います。

次項は、アイディアに磨きをかけるためのリサーチについて。

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